iPad miniでWindows

iPad miniでWindowsを使うために、リモートデスクトップ環境を整えました。

出張中や旅行中、つまりお寺にいない時にWindowsが必要になるシーンがあります。具体的にはお戒名を考える時なのですが、いつも参考にしている書籍がWindowsアプリの形で提供されているんです。

お寺業界にもいろんなアプリがあり、戒名関係では、選択肢を選んでいくと候補をいくつも表示してくれるといったものもあるようですが、私が使っているのは、お戒名に使いたい字を引くと、その字を使った仏教的な熟語がリストされているというもの。

漢和辞典の意味のところが、熟語になっている感じです。

私がお戒名を考えるときの思考ルーチンを大雑把に表すと、故人の俗名や生前の生き様から連想される文字などを取っ掛かりに、こんな僧侶になってほしい、こんな仏様になってほしい、そういう願いを込めてお戒名を考えています。候補が表示されるタイプは私の手法と合わず、熟語リストが表示される方がありがたい。

元になっている書籍は当然のことながら分厚いので、持ち運びには適していません。そこで、Windowsの動作する小さなPCを持ち歩くことにしていました。具体的にはGPD Pocket。最近は数年前に買ったASUSのWindowsタブレットを持ち出すこともありました。GPD Pocketよりも遥かに薄いので、収納の具合によって選んでいました。

前置きが長くなりましたが、その役目をiPad miniに譲るべく、いろいろ調べていたんです。使用頻度はかなり低いので、費用はかけていられませんから、無料でできる方法を最優先で探しました。

結果として、Windowsパソコンに、Microsoft謹製のリモートデスクトップアプリを使ってVPNで接続することにしました。これだとなんと費用はゼロ。Wake On LAN(WOL)によって、Windowsデスクトップが眠っていても叩き起こすことができます。

ルーターはASUS製ですので、ASUSが提供するDDNSサービスを利用します。プロバイダから割り振られるIPアドレスを、さも固定IPアドレスかのように扱えるようになる機能がDDNS。リモートデスクトップにも、VPNにも、接続先のIPアドレスが分かっている事が必要ですので、固定IPアドレスサービスの契約か、DDNSの利用が必須です。

具体的なやり方は、2つのサイトを参照しました。

スマホからWOLで電源を入れてリモート接続する」(多趣味な風来坊)
RemoteBootWOLで、iPhoneから自宅のPCを遠隔起動する」(ダイモンのブログ)

WOLの設定が、ローカルとインターネット経由とで違ったものが必要で、その事が「RemoteBootWOLで、iPhoneから自宅のPCを遠隔起動する」に書かれていました。双方のサイトに感謝。

ちなみに、アプリ起動からWOLによる起動までの手順が楽なのでRemoteBootWOLを使ってますが、ASUSルーターの場合はASUS謹製「ASUS Router」アプリに搭載されているネットワークツールからWOLを利用できます。難しい設定も不要なので、タップ回数が増えても気にならない場合はこちらが確実。

私の使っているWindowsパソコンでは、ネットワークカードは最初からWOLがオンになっていて、OSの設定としてリモート接続を許可するだけでOKでした。ルーターのポートフォワーディング設定でリモート接続用とWOL用、それぞれのポートを解放して、受け側の準備は完成。iPad miniでリモートデスクトップアプリとRemoteBootWOLの設定をすればすぐに使えました。

追加で、ルーターのVPSサーバー機能をオンにして、iPad miniではVPN接続のための設定をするだけで、VPN接続も出来上がり。これで一応、VPN接続中のデータのやり取りは盗聴されることはないはず。どこが誰が何を狙っているか分からないですからね。

ただ、今のままだとインターネット上に晒されているWindowsパソコンの防御がちょっと弱い。おすすめとしては、権限の低いWindowsユーザーアカウントを作成して、そのアカウントのみリモート接続を許可するのが良いそうです。これなら費用もかかりませんから、一番良いのかな。

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